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リバネス・フォレスト・プロジェクトとして、マレーシアでの活動開始の記者発表を行いました。

リバネス・フォレスト・プロジェクトは、14の日本の企業パートナーと、3名の日本のアカデミア研究者、1のフィリピンベンチャーと共に”森林と人の自律社会システムを実現する”をビジョンに森林開発に関する6つの開発アプローチで活動しています。この度、日本とフィリピンのみならず、マレーシアにも活動の幅を広げるため、新たにマレーシアの3の現地パートナーを加え、マレーシアでのプロジェクト立ち上げの記者発表を行いました。

マレーシアは、日本と同程度の国土面積のうち、59%(1,950万ha)の豊かな森林資源を持つ国ですが、2023年の調査「State of the Malaysian Rainforest 2023」によれば、今後マレーシアは230万haの森林を失い、国の樹冠率が55.3%から47.4%に減少するという警笛が鳴らされています。1992年のリオデジャネイロでの国連環境開発会議(地球サミット)での宣言に従い、マレーシア国土の少なくとも50%の樹冠率を維持しようと、政府も国を挙げて鉱山採掘の制限などの施策を取っています。一方で、森林再生や森林管理、有価物開発といった森林の維持管理に資する技術開発は十分でなく、今後の体制強化が求められています。

リバネス・フォレスト・プロジェクトでは、このような課題に対して、日本の技術や研究だけでなく、マレーシアの現地機関と連携して取り組むため、新たに3の現地パートナーを加え、2024年8月23日(金)にマレーシアにて記者発表を行いました。

記者発表は、リバネスグループが運営するマレーシアのインキュベーション施設『Center of Galage Malaysia』にて行いました。リバネスが主催する『TECH GARAGE Seminar』の中で発表を行い、現地メディアの他に、現地のベンチャー、企業、政府機関の他、日本のベンチャーや企業関係者を含む約135名が出席しました。

冒頭、株式会社リバネス グループ開発事業本部長で、リバネスマレーシア取締役を兼務する上野裕子より、リバネス・フォレスト・プロジェクトの主旨とこれまでの日本とフィリピンでの活動を振り返り、新たにマレーシアでの活動開始を宣言しました。続いて、新たにプロジェクトに加わった、3のマレーシアの現地パートナーより、それぞれプロジェクトにおける役割と意気込みに関するプレゼンテーションが行われました。

まず、マレーシアのドローンベンチャー『Alphaswift』は、インキュベーション施設『Center of Garage Malaysia』に入居するベンチャーで、モビリティの変革をビジョンに、積載重量や航空距離の大きい大型のドローンの自社開発を行っています。リバネス・フォレスト・プロジェクトにおいては、マレーシア現地での植林用播種ドローンの開発、播種技術の実証試験の実施を行います。代表のSihan Lee氏は、「Alphaswiftの開発したA-22 Falcoハイブリッドドローンは、特に長時間飛行用に設計されており、このミッションに理想的です。最大500個の植林播種用のシードボールを搭載でき、最も遠隔でアクセスしにくい場所にも到達することができます。ドローンによる播種は、手作業による播種よりも50倍も速く、且つ森林再生コストを最大80%削減することができます。自動飛行プログラミングによって、種子の分配を最適化することも可能です。これらの技術を迅速に配備することは、特に山火事や違法伐採の影響を受けた地域で、緊急の森林再生ニーズに対応するために極めて重要です。」と、プロジェクト参画への意気込みを語りました。

次に、マレーシアのベンチャー『ACeT Innovates』は、マレーシアトップの本農業系の大学であるUniversiti Putra Malaysia発のベンチャーで、現地特有の植物繊維活用のための酵素の生産の他、バイオ肥料、バイオマス素材の生産を行っています。リバネス・フォレスト・プロジェクトにおいては、現地の環境にあった植林播種用のシードボールの開発・検証を担います。

最後に、マレーシア政府直下の開発公社である『Cyberview』は、首都クアラルンプール近郊に位置する経済特区エリア『Cyberjaya』の統括管理を行っています。リバネス・フォレスト・プロジェクトにおいては、実証地の提供の他、経済特区を中心に森林と人とが共生する新たな街の在り方を、政府や国全体に波及する役割が期待されます。記者発表の中で、テクノロジーハブ開発の責任者であるShafinaz Salim氏は、「私たちはテクノロジーを活用することによって、我々が共有する未来を産み出し、また保護していかなくてはいけないと考えています。リバネス・フォレスト・プロジェクトへの参画は、Cyberjayaがいかに革新的な発明の地であり続け、同時に特に環境に対して利益をもたらし、持続可能性を確保するための研究開発活動の中心地であるかを示すものです。このプロジェクトで共に成果を出すのを楽しみにしています。」と語りました。

リバネス・フォレスト・プロジェクトでは、今後、マレーシアでも活動を拡大し、日本と東南アジアのあらゆる技術と融合しながら、森林と人とが共生する社会作りを目指していきます。

 

本件に関するお問い合わせはこちら:
株式会社リバネス
担当:神藤・上野
電話:03-5227-4198
メール:[email protected]

 

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Alphaswit Sdn Bhd について:

Alphaswiftは、マレーシアのドローンメーカーで、ビジネスの成長を支援する既製およびカスタムメイドのドローンソリューションを提供しています。同社は、分散型・脱炭素型の空の旅と物流に革命を起こし、誰もが利用できる安全で自律的かつ持続可能なドローン・航空機を開発しています。

(公式ウェブサイトはこちら:https://alphaswift.com/)

 

ACeT Innovate Sdn Bhdについて:

ACeT Innovateは、Universiti Putra Malaysia (UPM)を拠点に、2016年5月に設立された、大学発のバイオテクノロジー企業です。その技術で、地元の農業や自然資源の開発に貢献することを目指し、植物繊維活用のための酵素の他、バイオ肥料の生産、バイオマス素材の生産に関するコンサルティング事業を行っています。2023年より、リバネスのグループ企業として参画しインキュベーション施設『Center of Garage Malaysia』の管理・運営を軸としたイノベーション創出事業にも取り組んでいます。

(公式ウェブサイトはこちら:https://acetinnovates.com/

 

Cyberview Sdn Bhd について:

Cyberviewは、1996年の設立以来、マレーシアのテクノロジー・ハブとして最前線を走っています。経済特区『Cyberjaya』の土地所有者としてスタートし、特区のテクノロジー・羽生としての開発者として、日本をはじめとする海外企業の誘致だけでなく、それらと連携した技術開発を行い、国家の成長を牽引してきました。

(公式ウェブサイトはこちら:http://www.cyberview.com.my

 

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