ニュース
土壌開発
この度、リバネス・フォレスト・プロジェクトでは、日本で鉱山再生の土壌開発の研究に取り組む筑波大学山路恵子教授らの研究グループと共に、フィリピンで鉱山跡地の再生が課題となっている、ミンダナオ島を訪問しました。
山路恵子教授は、2005年より筑波大学で、鉱山跡地で自生する植物と機能性微生物に関する研究を開始し、自生植物の重金属耐性機構に機能性微生物が関与していることを発見しました。現在、この機能性微生物を活用した鉱山跡地の緑化への応用を検討しています。2022年リバネスのアグリテックグランプリ2022にて、最優秀賞・KOBASHI賞・フォーカスシステムズ賞受賞のトリプル受賞を果たし、2023年よりアカデミアパートナーとして、リバネス・フォレスト・プロジェクトに参画しています。
山路教授のアグリテックグランプリ2022での受賞のリリースはこちら:https://www.bres.tsukuba.ac.jp/7550/
リバネス・フォレスト・プロジェクト アカデミックパートナーの発表(第一弾)はこちら:https://forest.lne.st/435/
2023年3月13日、鉱山採掘現場を抱えるミンダナオ島にリバネス・フォレスト・プロジェクトとして、山路教授の研究グループ、森林再生の事業に取り組むフィリピンスタートアップのGalansiyang Inc.、リバネスフィリピンの現地スタッフと共に訪問しました。
一行は、ミンダナオ島で鉱山再生に関する研究も行う、カラガ州立大学を訪問。現地の鉱山の土壌採取および分析と、土壌中の微生物の採取を共同で行う連携先可能性について議論しました。
同大学では、現地で鉱山採掘・管理を行う民間企業の他、その企業と連携して、長年、ミンダナオ島の鉱山の再生や土壌分析を行う現地のアカデミア研究者と面会しました。実際に、現地企業および研究者と連携することで、現地の鉱山の土壌とそこに自生する植物を採取し、山路教授が注目する機能性微生物の単離を現地で行う具体的な手順を議論した他、それらを現地研究者と連携することでミンダナオ島の鉱山再生・緑化に応用していく可能性について、議論を行いました。
今後は、研究開発予算を確保しながら、組織間のMOUや、共同研究契約を検討し、実際にフィリピンミンダナオ島をフィールドに、日本とフィリピンの連携による新たな鉱山再生・緑化のプロジェクトを推進する予定です。
カラガ州立大学にて、山路恵子教授(中央右)と同教授の研究グループの小川和義助教(中央左)、Galansiyang Incのチーム(中央壁側)他、リバネスフィリピンのスタッフ、現地のアカデミア研究者、鉱山採掘・管理を行う企業の関係者らとの集合写真
カラガ州立大学の研究施設にて、現地の鉱山等で採取した土壌を分析する研究の様子を視察
カラガ州立大学の研究施設にて、ミンダナオ島で各サイト毎に採取された土壌
今後の研究開発の進捗にご期待ください。
リバネス・フォレスト・プロジェクトでは、この他にも、森林と人との共生の実現のために、「土壌開発」「播種技術開発」「森林管理技術開発」「有価物開発」「価値評価系開発」「教育普及・文化醸成開発」という、6つの領域の研究開発テーマに取り組んでいます。本プロジェクトに関わりたい、中高生や研究者、大企業、中小企業の皆様は、是非お声がけください。
問い合わせ先:
株式会社リバネス 担当 神藤・イェブ
e-mail:[email protected]
Tel:03-5227-4198